幼児専門の給食委託会社「富喜屋(ふきや)」は、全国の保育園・幼稚園・こども園に給食を提供しています。

近畿大学附属幼稚園さま【奈良県】(お弁当給食サービス(配達)

奈良県奈良市、あやめ池のほとりに立地する近畿大学附属幼稚園 副園長 堤 一郎先生にお話しを伺いました。

食事も運動も、小さなころから取り組みを
副園長「堤 一郎」先生

奈良県奈良市、あやめ池のほとりに立地する近畿大学附属幼稚園さま。

自然豊かな環境の中で、「体をきたえ、心をみがき、智をほりおこす」バランス良い教育を実践されています。

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近畿大学附属幼稚園 副園長「堤 一郎」先生
副園長「堤 一郎」先生

保護者の方の給食への関心はとても高いです

宮崎:堤先生、本日はお忙しい中お話を伺う機会をいただきまして、ありがとうございます。当社、幼稚園給食の富喜屋(ふきや)はどちらでお知りになりましたか?

副園長:もともと近畿大学附属小学校からお話があり、そのつながりから給食業者検討の際にお声がけさせていただきました。

宮崎:ありがとうございます。こどもたちの大切な給食ですから業者選定にも神経を使われると思いますが、やはり保護者の皆さんは給食への関心が高いですか?

副園長:高いですね。特に昨今のニュースでもよく取り上げられますが、食品の安全性については関心が高いです。食育に関しても大変興味をもってらっしゃいます。また、食物アレルギーをお持ちの方は、給食について特に細やかなところまでお考えになられています。

宮崎:当社のアレルギー給食は、こどもたちの多種多様なアレルゲンの組み合わせに、100%安全に対応するために、独自の管理システムをとっています。正直、融通の利かない面もありますし、全てのこどもたちに完全な個別対応をすることは出来ません。とても心苦しいところです。ただ、こどもの命にかかわるところですので、「出来ること・出来ないこと」をしっかりと保護者の皆さんにご説明していくことが大切だと思っています。それが、こどもたちの命を守ることにつながると考えています。

副園長:私もそう思います。保護者の皆さんのお気持ちも本当によくわかるんですね。私は以前、附属小学校で勤務していましたが、近畿大学附属小学校では低学年から宿泊での旅行があるわけです。そこで、特にアレルギー対応が必要なお子さんの為に、その日泊まる旅館までお食事を作ってお届けになられている親御さんがいらっしゃいました。とても印象に残っています。親御さんのお気持ちも充分にわかるからこそ、やはり丁寧にお話をすることが大切だと思っています。

宮崎:保護者の皆さんへのご説明や相談は、園様にかわって、当社の幼稚園給食・保育園給食に精通した栄養士が担当させていただくことも出来ます。保護者の皆さんにも納得していただきながら、こどもたちに100%安全で美味しいアレルギー給食をご提供するのが私たちの務めだと思っています。いつでもお気軽にお声がけください。

近畿大学附属幼稚園 副園長「堤 一郎」先生

こどもが苦手とする煮物や酢の物など野菜の多い給食

宮崎:さて、当社の給食は野菜が多く、煮物や酢の物など多くのこどもが苦手とするものをあえて入れていますが、こどもたちの反応はいかがでしょうか?

副園長:酢の物などこどもの苦手な料理でも、食べる子はちゃんと食べています。でも、これまでに食べたことのないこどもは、体験したことの無い味で受け付けられないということもあります。そんな時は、作ってくれた人の気持ちや食べ物の大切さを一緒に考えて、一口でも食べてみよう…… そこからはじめることが肝心なのではないかなと思われます。もちろん、完食することは素晴らしいことなのですが、そこで無理をして「全部食べなさい」と言って心も体もしんどくなってしまうと、食事が楽しいものでは無くなってしまいます。あくまでも食事は楽しく食べたいですね。また、その日のうちに、こどもたちの給食での様子がどうだったか、情報を集約・共有して次に活かすようにしています。

宮崎:あくまでも「楽しく」というのは私も大切だと思います。味覚は「経験」とともに成長していきますので、様々な料理、味付けのものをお出しして、こどもたちの食体験を広げてあげるのは、給食会社の大きな役目だと思っています。今、年少で酢の物や煮物が苦手なこどもたちも、年長になるころには味覚が育ち、美味しく様々なお料理を食べられるようになっていると思います。

「食育」への取り組みについて

副園長:近畿大学農学部と連携しながら、食育の保育を実施しています。農学部の学生がこどもたちと一緒になって、食品の栄養や分類・役割などをゲームやクイズを通して楽しみながら学びます。また、実際に自分たちで野菜の種や苗を植え、育て、収穫し、そして自分たちで調理をして食べるという一連の流れをこどもたちに体験してもらっています。調理するときも、こども用の本物の包丁や皮むき器を使用して調理をします。そこでも、近畿大学農学部の学生がこどもたちを補助しながら一緒に調理をし、一緒に食べる経験をしています。

宮崎:本物の包丁を使用されているんですね。こどもたちには貴重な経験ですね。

副園長:また、奈良県と連携して、運動能力についての研究も始まりました。小学校入学前・・・つまり幼稚園の段階で、こどもたちが様々な遊びや活動を通して運動能力を身に着けることが、その後生涯にわたる運動やスポーツに親しむ資質・能力の育成にとって大切だということで、幼稚園の運動に尽力していただいているスポーツ教室と奈良県の方と連携しながら、こどもたちの運動能力の育成の研究にも取り組みだしました。この取り組みが将来的に、アスリートの育成だけでなく、生涯学習・生涯スポーツ、こどもたちの健康へとつながっていけばと考えています。運動も食事も、小さなころからの取り組みがとても大切だと思います。

宮崎:こどもたちの健全な育成の一翼を担えるよう、給食会社として、これからも努力して参ります。本日はお忙しい中、本当にありがとうございました。

「近畿大学附属幼稚園」さま 取材後記

近畿大学附属幼稚園 副園長「堤 一郎」先生

堤先生の大変気さくなお人柄に、とても楽しい時間を過ごさせていただきました。
特に「完食」と「食事を楽しむ」というバランスのとり方、考え方にはとても共感しました。

そして、こどもたちがより楽しく、より美味しく、味覚の世界を広げていけるよう、幼稚園給食、保育園給食の企業としてより一層努力をしていきたいと思いました。