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「さつまいも」の知っておきたい!栄養と調理・保存のコツ【食育コラム】

さつまいもは、1600年ごろ、中国から琉球(沖縄県)にやってきました。その後、薩摩(鹿児島県)に伝ったため、「さつまいも(薩摩芋)」と呼ばれるようになったといわれています。

幼稚園・保育園では、秋になると「芋掘り」を開催する園もあります。土の中からさつまいもを掘り出す体験は、子どもたちにとって楽しいイベントです。

焼きいも|「さつまいも」の知っておきたい!栄養と調理・保存のコツ【食育コラム】
「さつまいも」の知っておきたい!栄養と調理・保存のコツ【食育コラム】

このページの一番下に、人気の >>「焼いもレシピ」があります!

さつまいも の旬

さつまいも の旬は9~11月ごろ。

さつまいも の栄養

糖質が主体で、ビタミンCやカリウム、食物繊維が豊富に含まれています。さつまいものビタミンCは、加熱しても損失が少ないのが特長です。

また、さつまいもを切ったときに出る白い汁は、ヤラピンという成分です。胃の粘膜を保護する役割や便を柔らかくする効果が期待できるといわれています。

おいしい「さつまいも」の選び方

面が色鮮やかで、ひげ根が少ないものを。ふっくらと丸みがあるものを選びましょう。根元や切り口などに黒い蜜がついているものは、糖度が高い証拠です。

さつまいも の調理のポイント

さつまいもを美味しく食べるコツを知って、調理に活かしてみましょう。

さつまいも の甘味を引き出す

さつまいもは、でんぷん分解酵素「アミラーゼ」の働きによって、でんぷんが糖質に変わることで甘味が引き出されます。

アミラーゼは、じっくり加熱することでよく働くため、電子レンジ調理よりも、蒸す、煮る、焼くなど、ゆっくり加熱していく調理法がおすすめです。

さつまいもごはん|ぶなしめじの食育コラム
さつまいもご飯

さつまいも の褐変防止

切り口が褐変しやすいため、切ったら2分ほど水につけておくとよいでしょう。ただし、長時間、水につけておくと水溶性の栄養素が流出しやすいため注意が必要です。

さつまいも の保存方法

次に、さつまいもの保存方法をご紹介します。

さつまいも の常温保存

カットしていないさつまいもは、1本ずつ新聞紙に包み、風通しのよい冷暗所で保存します。保存の目安は、1~2カ月程度になります。

さつまいも の冷蔵保存

カット済みのさつまいもは水にさらし、十分水気を拭き取ってから切り口にラップをし、冷蔵庫の野菜室へ。さつまいもは低温に弱いため、なるべく早く使い切るようにしましょう。

さつまいも の冷凍保存

輪切りやいちょう切りにして、水にさらし、十分水気を拭き取ってから冷凍用の保存袋に入れて冷凍室へ。保存の目安は1カ月程度です。

さつまいも の解凍

凍ったまま煮物や炊き込みご飯などへ。

「さつまいも」を離乳食に取り入れる時期と硬さの目安

さつまいもは、皮をむいてやわらかく加熱し、すり潰し、湯ざましを加えてペースト状にしたものを離乳初期(生後5、6カ月ごろ)から与えられます。

「保存した食材」を離乳食・幼児食に取り入れる場合

赤ちゃんは細菌に対して抵抗力が弱いため、冷蔵保存したものは当日、冷凍保存の場合で1週間を目安になるべく早めに使い切りましょう。

幼児の場合でも、冷蔵保存で数日、冷凍保存で2週間以内が目安です。また、食べさせる前には、必ず再加熱してから与えます。

食材を離乳食に取り入れる時期と硬さの目安|保存した食材を離乳食・幼児食に取り入れる場合

※赤ちゃんの発育・発達には個人差があります。
はじめて与える場合は、平日の医療機関が開いている時間帯がおすすめです。お子さんの様子をみながら離乳食を進めてください。

まとめ

ひとくちに「さつまいも」といっても、ほっくり、ねっとり、しっとり系など、品種によって味わいや食感が異なります。
ぜひ、用途や好みに合わせて選んでみてください。お菓子から料理まで幅広く使え、食事の楽しみも広がることでしょう。

さつまいも」を使ったレシピのご紹介

「さつまいものレモン煮」お母さんの味・昭和の和食レシピ
「さつまいものレモン煮」お母さんの味・昭和の和食レシピ

「焼きいも」の美味しい作り方【食育レシピ】

ご家庭の調理器具(オーブン、電子レンジ、鉄なべ、炊飯器)でも多彩な「焼きいも」を楽しめます。
ぜひぜひお試しください!

オーブンで「やきいも」を焼く

【材料】 さつまいも… 適宜
【作り方】

  1. さつまいもを洗います。
  2. 最初に水で濡らした新聞紙で包み、さらにアルミホイルでもしっかりと包みます。
  3. オーブンを160~180℃に温めて約90分焼きます。
石焼いも|さつまいもの栄養と調理・保存のコツ【食育コラム】

電子レンジで「やきいも」

【材料】 さつまいも… 適宜
【作り方】

  1. 水で濡らしたキッチンペーパーで、さつまいもを包み、さらにラップで包む。
  2. 電子レンジを600Wに設定し、5、6分加熱する。
  3. 途中で上下をひっくり返す。 ※時間はいもの大きさによって調整する。
電子レンジ|さつまいもの栄養と調理・保存のコツ【食育コラム】

鉄なべで「焼きいも」を焼く

【材料】 さつまいも… 適宜
【作り方】

  1. さつまいもをきれいに洗う。
  2. 乾燥させた玉砂利を敷き詰めた鉄なべに、さつまいもが重ならないように並べる。
  3. ふたをして中火で約1時間焼く。

レンジよりも美味しい! 炊飯器で濃厚ねっとり「ふかしいも」

【材料】
さつま芋… 2~3本
水 … 100cc

炊飯器|さつまいもの栄養と調理・保存のコツ【食育コラム】

【作り方】

  1. さつまいもを、炊飯器にはいる大きさに切り分ける。※丸ごとよりも、切ったほうが美味しく仕上がる。
  2. 炊飯器にさつまいもと水100ccを入れて、玄米モードで炊く。
  3. 竹串をさし、固かったらもう一度「炊飯」を押し、5分ずつ様子をみながらふかす。
    ※玄米モードがない場合は、長い時間の炊飯モードを選ぶ。

なぜ、ふかした さつまいもは美味しくなるか?
さつまいもは、主成分であるでんぷんに、β-アミラーゼという酵素があります。
このβ-アミラーゼはさつまいもの中心温度が70℃でもっとも活性化し「糖」を作りだします。
じっくり時間をかけて加熱していく炊飯器の調理方法で美味しいふかしいもができあがります。