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「大豆(だいず)」の こどもに話したい!栄養と調理・保存のコツ【食育コラム】

大豆は日本の食卓で古くから親しまれ、豆腐や納豆、味噌、醤油など、さまざまな形で食べられています。
中国から渡来した弥生時代以降、奈良時代には味噌や醤油のもととなる穀醤(こくしょう)として利用されるようになり、その間に大豆加工の工夫が重ねられてきました。


保育園や幼稚園では、硬いままの大豆は誤嚥のリスクがあるため、ペースト状にしたり、軟らかく煮たり、ひきわり納豆や豆腐のような柔らかい形で提供するのが基本です。

「大豆(だいず)」の こどもに話したい!栄養と調理・保存のコツ【食育コラム】
「大豆(だいず)」の こどもに話したい!栄養と調理・保存のコツ【食育コラム】

大豆の種類

大豆は見た目や品種でいくつかに分かれ、スーパーでよく見かけるのは黄色みのある一般的な大豆です。
ほかに黒大豆や赤大豆、青大豆、茶大豆などがあります。未熟なものは枝豆としてさやごと茹でて食べます。

大豆の種類|「大豆(だいず)」の こどもに話したい!栄養と調理・保存のコツ【食育コラム】

大豆の旬

大豆は10~11月ごろが旬とされています。

大豆の栄養

大豆は良質なたんぱく質が豊富で、体を作る材料になります。さらに、イソフラボンという成分が含まれ、骨や血管の健康維持にも役立つと言われています。

おいしい「大豆」の選び方

新鮮な大豆を選ぶには、いくつかのポイントがあります。

  • 豆にふくらみがある
  • 粒の大きさがそろっている
  • 皮に傷やしわがない

良質な豆を選ぶことで、煮たり加工したりしたときに美味しく仕上がります。

大豆の調理のポイント

ここで保育園・幼稚園の子どもたちが「大豆」を美味しく食べられるように調理のコツについてお伝えします。給食やご家庭で活かしてみましょう。

ここでは、一般的なゆで方をご紹介します。

大豆を美味しくゆでるポイント

  1. 水に浸す
    乾燥大豆はボウルに入れ、水を加えてラップをかけ、冷蔵庫で一晩おきます。
  2. ゆでる
    浸した水ごと鍋に入れ、中火で加熱。沸騰したら弱火にして、アクを取りながら約1時間、やわらかくなるまで煮ます。途中で水が減ったら足しましょう。
  3. 冷ます
    火を止めたら、ゆで汁につけたまま冷ますと、味や食感が安定します。

ポイント:ゆで加減は大豆の種類や大きさに応じて調整してください。

幼児に与える際の注意

5歳以下の子どもには、ピーナッツや炒り豆、枝豆などの硬い豆類やナッツ類は与えないようにしましょう。かむ力や飲み込む力が十分でないと、のどに詰まったり気管に入り肺炎や気管支炎の原因になることがあります。

節分の豆まきでは、個包装の豆を使い、子どもが拾って口に入れないよう後片付けを徹底してください。

【参考】Vol.580 硬い豆やナッツ類は5歳以下の子どもには食べさせないで!

豆まき(個包装)|「大豆(だいず)」の こどもに話したい!栄養と調理・保存のコツ【食育コラム】

大豆の保存方法

次に、大豆の保存方法をご紹介します。

常温保存

未開封のものは、そのまま冷暗所で保存ができます。保存期間の目安は、1~3カ月程度です。

冷蔵保存

夏場など気温が高い時期や開封後は、冷蔵庫での野菜室での保存がおすすめです。
湿気を防ぐため、密閉容器に入れることが大切です。

特に水煮大豆は早めに使い切りましょう。保存期間の目安は、夏2~3日、冬場5~6日です。

冷凍保存

ゆで大豆を小分けにして冷凍すると、必要な分だけ取り出して使えます。保存期間の目安は、約1カ月です。

解凍について

冷凍したゆで大豆は、そのまま加熱調理に使うか、冷蔵庫で自然解凍してから使用できます。 炒め物やスープなど、さまざまな料理に活用可能です。

「大豆」を離乳食に取り入れる時期と硬さの目安

大豆は離乳食の初期から少量ずつ与えられます。初期・中期は茹でて皮をむき、刻んで裏ごしし、お湯でのばしてペースト状にします。後期以降は、粗みじん切りにして食感を楽しめる大きさに調整しましょう。

保存した食材を離乳食・幼児食に取り入れる場合

赤ちゃんは細菌に対して抵抗力が弱いため、冷蔵保存したものは当日、冷凍保存の場合で1週間を目安になるべく早めに使い切りましょう。
幼児の場合でも、冷蔵保存で数日、冷凍保存で2週間以内が目安です。また、食べさせる前には、必ず再加熱してから与えます。

※赤ちゃんの発育・発達には個人差があります。
はじめて与える場合は、平日の医療機関が開いている時間帯がおすすめです。お子さんの様子をみながら、少量から離乳食を進めてください。

離乳食に取り入れる時期と硬さの目安|保存した食材を離乳食・幼児食に取り入れる場合

こどもに話したい「大豆」の話 ~大豆クイズ!~

大豆は、どんな食べものに使われているでしょう?

  • 納豆
  • ケーキ
  • カレー

答え:① 納豆
⇒他にも豆腐、味噌、醤油などさまざまな形で使われています。

まとめ

大豆はたんぱく質が豊富で、体や骨、血管の健康に役立つ食材です。豆腐や味噌、醤油など、さまざまな形で食べられます。

こどもには硬いままや大きなままでは誤嚥の危険があるため、煮て柔らかくしたり、つぶしたり、刻んだりして提供しましょう。保存や種類に注意しながら、給食や家庭で安全に取り入れることが大切です。

こんなにあります! 大豆の加工食品

大豆の加工食品は、醤油、みそ、豆腐、納豆など 多岐にわたります。大豆を「発酵させる」「絞る」「炒る」などの加工法を組み合わせることで、さらに多様な大豆製品が作られます。

もやし、枝豆も大豆の仲間です。日光に当てずに発芽させたものがもやしで、枝豆を完熟させたものが大豆です。大豆、枝豆、もやしは同じ「大豆」という植物の異なる状態のものです。食感や味、食べ方が異なります。

「大豆(だいず)」を使ったレシピのご紹介

【卵不使用】大豆ミートハンバーグ」幼稚園・保育園の人気の給食レシピ(富喜屋オリジナル食育レシピ)
【卵不使用】大豆ミートハンバーグ」幼稚園・保育園の人気の給食レシピ(富喜屋オリジナル食育レシピ)