緑黄色野菜の代表ともいえる「ほうれん草」。ほうれん草は漢字で「菠薐草(ほうれんそう)」と書きます。
「菠薐(ほうれん)」は、かつてのペルシア(現在のイラン)を指し、もともとこの地域で栽培されていた作物だったと考えられています。
保育園・幼稚園給食では、茹でると柔らかくなり食べやすいほうれん草は、離乳食から積極的に使用される食材です。
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ほうれん草の旬
ほうれん草は、11~3月が旬です。
ほうれん草の栄養
ほうれん草には、β-カロテン(ビタミンA)、ビタミンC、鉄分などが豊富に含まれています。
美味しいものの選び方
葉が鮮やかな緑色で、はりがあるもの、根元がみずみずしいものが良品です。
おいしい「ほうれん草」の選び方
葉が鮮やかな緑色で、はりがあるもの、根元がみずみずしいものが良品です。
ほうれん草の調理のポイント
ここで保育園・幼稚園の子どもたちが「ほうれん草」を美味しく食べられるように調理のコツについてお伝えします。給食やご家庭で活かしてみましょう。
ほうれん草を下茹でするコツ
- ほうれん草は、塩を加えたたっぷりのお湯で軽く茹でます。
- 茹で上がったほうれん草は冷水にさらし、軽く水気を絞って使いやすい長さに切ります。
<ポイント>
- 茹でる際は、根元を10秒ほどお湯に浸け、その後葉を茹でることで、葉と根元が程よい食感に仕上がります。
- 冷水にさらす際は、過度に時間をかけると風味や栄養が損なわれる可能性があるので、注意しましょう。
ほうれん草の保存方法
次に、ほうれん草の保存方法をご紹介します。
冷蔵保存
束になったほうれん草は、湿らせたキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ。その際、根元を下にして保存することで新鮮さが長持ちします。保存の目安は1週間程度です。
冷凍保存
ほうれん草は、よく洗ってキッチンペーパーで水気を拭き取り、3~4㎝程度の長さに切って、冷凍用の保存袋へ。保存の目安は、冷凍庫で1カ月程度です。
解凍について
冷凍ほうれん草は、そのまま炒め物やスープに利用可能です。アクが気になる場合は、茹でたり水にさらしたりしてからお使いください。
「ほうれん草」を離乳食に取り入れる時期と硬さの目安
ほうれん草は、離乳食初期(5、6カ月ごろ)から使用できます。使用する場合は、葉先を茹でてペーストにしてから与えましょう。
保存した食材を離乳食・幼児食に取り入れる場合
赤ちゃんは細菌に対して抵抗力が弱いため、冷蔵保存したものは当日、冷凍保存の場合で1週間を目安になるべく早めに使い切りましょう。
幼児の場合でも、冷蔵保存で数日、冷凍保存で2週間以内が目安です。また、食べさせる前には、必ず再加熱してから与えます。
※赤ちゃんの発育・発達には個人差があります。
はじめて与える場合は、平日の医療機関が開いている時間帯がおすすめです。お子さんの様子をみながら、少量から離乳食を進めてください。
子どもに話したい「ほうれん草」の話 ~種類による形の特徴を知ってみよう~
ほうれん草には、主に2つの種類があることをご存知でしたか。シルクロードを渡って中国へ伝わったのが「東洋種(とうようしゅ)」と言われ、ヨーロッパに伝わったのが「西洋種(せいようしゅ)」とされています。
東洋種は葉っぱがギザギザで、葉が薄く、甘味が強い特徴があります。対照的に、西洋種は葉っぱが丸くて、葉が厚いとされています。
現代の日本では、これらの特長を組み合わせたほうれん草が広く親しまれています。
まとめ
ほうれん草には、東洋種や西洋種、交雑種、そして今ではサラダほうれん草などがあり、おひたしや和え物だけでなく、サラダにもぴったりです。バランスの取れた食事を楽しみながら、ほうれん草を楽しんでみましょう。
※保育園や幼稚園の給食では、食中毒予防の観点から、生野菜はお出ししていません。