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「だいこん(大根)」の知っておきたい!栄養と調理・保存のコツ【食育コラム】

「だいこん(大根)」は、地中海沿岸部から中央アジア原産のアブラナ科の野菜で、古代エジプトのピラミッド建設に従事していた労働者たちが食べていたと言われるほど、歴史の古い野菜の一つです。 日本には、弥生時代ごろに中国経由で伝わったとされています。

保育園・幼稚園給食では、食中毒予防の観点から生のまま大根を使用することはありませんが、サラダ用に使えば、シャキシャキとみずみずしい食感を、じっくり煮込めばやわらかい食感を味わえる「だいこん(大根)」は、子どもたちの食への興味・関心を高める魅力的な食材です。

「だいこん(大根)」のこどもに話したい!栄養と調理・保存のコツ【食育コラム】
「だいこん(大根)」の知っておきたい!栄養と調理・保存のコツ【食育コラム】

だいこん の旬

大根の旬は、11~2月ごろ。

だいこん の栄養

大根の根には、ビタミンCやカリウムなどが含まれています。また、消化酵素「ジアスターゼ」を含み、消化を助ける働きが期待されます。

葉は栄養価が高い緑黄色野菜です。根よりもβ-カロテン(ビタミンA)、ビタミンCなどが豊富に含まれているのが特徴です。

おいしい「だいこん」の選び方

全体的にハリとツヤがあり、ひげ根が少ないものを。また、ずっしり重たく、葉の色が鮮やかなものが良品です。

だいこん の調理のポイント

ここで大根を美味しく食べるコツを知って、調理に活かしてみましょう。大根は、葉に近い部分ほど辛みが少ないため、部位によって使い分けるとより美味しく食べられます。

  • 葉に近い部分
    辛みが少ないため、生食向きです。加熱に弱い酵素も、摂取しやすいのが魅力です。
    例)サラダ、大根おろしなど
  • 中央部分
    辛みと甘味のバランスがよく、煮物などに使うのがおすすめです。
    例)おでん、ふろふき大根など
  • 根本
    辛みが強いため、薄切りにして漬物や汁物の具に向いています。
    例)薬味、漬物、汁物の具など

だいこん の保存方法

次に、大根の保存方法をご紹介します。大根は、葉が根の養分を吸い上げてしまうため、根と葉を分けて保存します。

だいこん の冷蔵保存


  • 根は新聞紙に包んで、冷蔵庫の野菜室へ。立てて保存すると長持ちしやすくなると言われています。10日ほどを目安に使い切りましょう。

  • 葉は、新聞紙に包んでから、保存袋へ。保存の目安は、野菜室で2~3日程度です。

だいこん の冷凍保存


  • いちょう切りにカットし、冷凍用の保存袋に入れて冷凍室で保存します。

  • 3㎝ほどにカットし、冷凍用の保存袋に入れて冷凍室へ。

【冷凍保存の目安】
保存の目安は、根、葉ともに冷凍室で1カ月程度です。

だいこん の解凍

根、葉ともに凍ったまま汁物や煮物などへ。

「だいこん」を離乳食に取り入れる時期と硬さの目安

大根の根は、皮をむき、やわらかく茹でて、だし汁などでのばしたものを離乳初期(生後5、6カ月ごろ)から与えられます。ただし、葉は、アクが強く、硬いため離乳食後期(生後9~11カ月ごろ)以降がよいとされています。

「保存した食材」を離乳食・幼児食に取り入れる場合

赤ちゃんは細菌に対して抵抗力が弱いため、冷蔵保存したものは当日、冷凍保存の場合で1週間を目安になるべく早めに使い切りましょう。
幼児の場合でも、冷蔵保存で数日、冷凍保存で2週間以内が目安です。また、食べさせる前には、必ず再加熱してから与えます。

※赤ちゃんの発育・発達には個人差があります。
はじめて与える場合は、平日の医療機関が開いている時間帯がおすすめです。お子さんの様子をみながら離乳食を進めてください。

食材を離乳食に取り入れる時期と硬さの目安|保存した食材を離乳食・幼児食に取り入れる場合

まとめ

大根の根は、煮物から汁物まで幅広く活用できる万能食材です。

一方、皮や葉は捨ててしまいがちですが、葉は細かく刻んで炒めてふりかけに、皮は千切りにしてきんぴらなどにすれば、おかずが1品増えます。大根の栄養も余さず摂取できるため、捨てずにフル活用するとよいでしょう。

「だいこん(大根)」を使ったレシピのご紹介

「ふろふき大根」お母さんの味・昭和の和食レシピ