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「しゅんぎく(春菊)」の知っておきたい!栄養と調理・保存のコツ【食育コラム】

鍋料理の定番野菜「しゅんぎく(春菊)」は、冬の代表的な葉物野菜です。名前の由来は、葉の形が菊に似ており、春に黄色の花を咲かせることから「しゅんぎく(春菊)」と呼ばれるようになったと言われています。

特有の香りと苦味があり、子どもたちの中には苦手な子も多いですが、マヨネーズやごま和えにすると食べやすい子も。

保育園・幼稚園給食では、子どもたちが大好きな調味料を取り入れながら残さず食べられるよう工夫しています。

「しゅんぎく(春菊)」の知っておきたい!栄養と調理・保存のコツ【食育コラム】

しゅんぎく の旬

春菊の旬は、11~2月ごろ。葉や茎が柔らかく、食べやすくなります。

しゅんぎく の栄養

春菊には、β-カロテン(ビタミンA)、ビタミンC、葉酸などのビタミンや、カリウム、カルシウム、鉄などのミネラルが豊富に含まれています。
β-カロテンは、ほうれん草よりも多いのが特徴です。また、α-ピネンという香り成分も含みます。

おいしい「しゅんぎく」の選び方

葉の緑色が鮮やかでしなびていないものを。また、茎が細く、香りが強いものが新鮮です。

しゅんぎく の調理のポイント

ここで春菊を美味しく食べるコツを知って、調理に活かしてみましょう。

  • 下ごしらえ
    春菊はアクが少ないため、下茹でする必要がありません。
  • 生で食べる場合
    春菊は、生のままでも食べられる野菜です。生食する場合は、やわらかい葉先を中心に利用するとよいでしょう。ちょっと硬めの茎を利用する場合は、小口切りなど、切り方を工夫することで食べやすくなります。
  • 加熱
    加熱すると苦味が強くなっていくため、加熱時間は短めに。繊維が柔らかいため、さっと煮るだけでも美味しく食べられます。
  • 栄養素の吸収UP
    春菊に含まれるβ-カロテンは、油との相性がよく、炒め物や揚げ物にすることで吸収率アップが期待できます。

しゅんぎく の保存方法

次に、春菊の保存方法をご紹介します。

しゅんぎく の冷蔵保存


春菊は、葉が乾燥しないように、新聞紙に包んでから保存袋に入れ、冷蔵庫の野菜室へ。根が下になるように立てて保存すると長持ちしやすくなります。保存の目安は1週間程度です。

しゅんぎく の冷凍保存


春菊は生のまま3㎝ほどにカットし、冷凍用の保存袋に入れて冷凍室へ。保存の目安は冷凍室で1カ月程度です。小分けにしてラップに包んでから保存すれば、さらに使い勝手がよくなります。

しゅんぎく の解凍


アクが少ないため、凍ったまま汁物や鍋物に使えます。和え物やお浸しには、そのまま自然解凍し、水気を絞ってから使ってください(熱湯をかけて解凍する場合は、繊維がやわらかいため、さっと火を通す程度がよいでしょう)。

「しゅんぎく」を離乳食に取り入れる時期と硬さの目安

春菊は、葉の部分をやわらかく茹でて、すり潰したものや細かく刻んだものを離乳食中期(7、8カ月ごろ)から与えられます。

「保存した食材」を離乳食・幼児食に取り入れる場合

赤ちゃんは細菌に対して抵抗力が弱いため、冷蔵保存したものは当日、冷凍保存の場合で1週間を目安になるべく早めに使い切りましょう。
幼児の場合でも、冷蔵保存で数日、冷凍保存で2週間以内が目安です。また、食べさせる前には、必ず再加熱してから与えます。

※赤ちゃんの発育・発達には個人差があります。
はじめて与える場合は、平日の医療機関が開いている時間帯がおすすめです。お子さんの様子をみながら離乳食を進めてください。

食材を離乳食に取り入れる時期と硬さの目安|保存した食材を離乳食・幼児食に取り入れる場合

まとめ

春菊は、鍋物、和え物、お浸し、サラダ、天ぷらと、調理法のバリエーションが豊富で、毎日使っても飽きずに食べやすいのが魅力です。ぜひ、家族ならではの美味しい食べ方を見つけて春菊料理を楽しんでみてください。

「しゅんぎく(春菊)」を使ったレシピのご紹介

「春菊の白和え」お母さんの味・昭和の和食レシピ