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「くり(栗)」の知っておきたい!栄養と調理・保存のコツ【食育コラム】

「栗ごはん」をはじめ、栗きんとんや甘露煮でお馴染み、秋の代表的な食材「くり(栗)」。幼稚園・保育園給食では、ほんのり塩気がきいて、ホクホクと美味しい栗ごはんをメインに提供しています。

ところで、私たちが食べているのは栗の「種」の部分だということをご存知でしたか。

栗の場合、トゲトゲしたイガが、皮にあたり、その中にある鬼皮(おにかわ)が、栗の実、そして、渋皮がついた状態のものが種にあたります。
最近では、1つのイガに1つだけ栗(種)が入っている品種も生産されていますが、イガの中に3つの栗が入っているのが一般的です。

「くり(栗)」の知っておきたい!栄養と調理・保存のコツ【食育コラム】

くり の旬

栗の旬は、9~12月ごろ。

くり の栄養

栗には、ビタミンB1やビタミンC、食物繊維などが豊富に含まれています。

また、渋皮には、ポリフェノールの一種である、タンニンが多く含まれています。

おいしい「くり」の選び方

鬼皮(外側の硬い皮)に穴が空いておらず、ハリと光沢があるものを選びましょう。

栗は収穫から時間が経つと水分が抜けて軽くなります。ずっしり重みがあるものがおすすめです。

くり の調理のポイント

栗には、硬い「鬼皮」と「渋皮」がついているため、皮むきに一苦労します。ここで栗を簡単に美味しく食べるコツを知って、調理に活かしてみましょう。

栗の鬼皮の剥き方

  1. 栗の皮を柔らかくするために、耐熱容器に栗を入れ10分ほどお湯につけておく。
  2. 【鬼皮を剥く】包丁で栗の底(座)を横に剥き、切り口から包丁の刃元などを使って上にむかって鬼皮の一部を剥く。さらにその切り口から鬼皮をはがすようにして剥いていく。
  3. 【渋皮を剥く】栗の形に沿って、渋皮を剥いていく。
  4. 皮が剥けたら、すぐに水につけてアク抜きをする(10分程度)。

くり の保存方法

次に、栗の保存方法をご紹介します。

栗は一見、硬い鬼皮に包まれているため、常温保存ができそうなイメージがあるかもしれません。しかし、生栗は乾燥しやすいため、すぐに調理しない場合は、冷蔵か冷凍保存がおすすめです。しっかり保存しておくことで虫食い予防にもなります。

くり の冷蔵保存

皮付きのまま冷蔵する場合、汚れを拭き取り、キッチンペーパーで包んで保存用袋へ。保存の目安は冷蔵庫のチルド室で1週間程度と言われています。

くり の冷凍保存

栗は皮付きのまま冷凍する場合、冷蔵同様に汚れを拭き取り、冷凍用保存袋に入れて冷凍庫へ。保存の目安は6カ月程度です。

くり の解凍

冷凍した栗は、皮を剥いてから調理へ。30分ほど常温で自然解凍しておくことで皮が剥きやすくなります。

「くり」を離乳食に取り入れる時期と硬さの目安

離乳食中期・後期で、加熱をして裏ごししたもの、完了期(1歳~1歳半)で、加熱をして細かく刻んだ栗が目安です。 なお、栗はパサつきやすく飲み込みづらい食材のため、急いで取り入れる必要はありません。離乳中期でも取り入れられますが、後期以降がよいとされています。

「保存した食材」を離乳食・幼児食に取り入れる場合

赤ちゃんは細菌に対して抵抗力が弱いため、冷蔵保存したものは当日、冷凍保存の場合で1週間を目安になるべく早めに使い切りましょう。
幼児の場合でも、冷蔵保存で数日、冷凍保存で2週間以内が目安です。また、食べさせる前には、必ず再加熱してから与えます。

※赤ちゃんの発育・発達には個人差があります。
はじめて与える場合は、平日の医療機関が開いている時間帯がおすすめです。お子さんの様子をみながら離乳食を進めてください。

食材を離乳食に取り入れる時期と硬さの目安|保存した食材を離乳食・幼児食に取り入れる場合

まとめ

栗はエネルギー源である糖質も多く含むため、おやつにもおすすめです。市販の小袋を利用すればお出かけの際にも便利でしょう。ただし、硬く、パサつきやすい栗は、誤嚥の原因にもなりやすいため、甘栗そのものは、しっかりと噛めるようになってから与えるようにしましょう。

栗の時期別の固さの目安

離乳食中期・後期で、裏ごししたもの、完了期(1歳~1歳半)で、細かく刻んだ栗が目安です。

※はじめて与える場合は、万が一、アレルギーなどの症状が出た場合でもすぐに受診できるよう、平日の医療機関が開いている時間帯がおすすめです。

「くり(栗)」を使ったレシピのご紹介

お母さんの味「栗ごはん」昭和のレシピ
「栗ごはん」お母さんの味・昭和の和食レシピ