「豆の王様」「畑の肉」と呼ばれるほど栄養価の高い大豆からつくられる納豆。
大豆は豆腐をはじめ、味噌、醤油、大豆油などとともに、日本人の食生活を支えている大切な食材です。
保育園や幼稚園では、やわらかく細かく刻んだひきわり納豆を主にごはんにのせるだけでなく、野菜とあえたり汁物に加えたりと、さまざまなメニューに使用しています。



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納豆の旬
納豆は一年中手に入りますが、もともとの旬は冬です。秋に収穫された大豆を使い、寒い時期に発酵させることで、香りや粘りがよりよく仕上がります。そのため、昔は1〜2月ごろが納豆づくりに最も適した季節とされていました。
納豆の栄養
納豆には、良質なたんぱく質や脂質、カルシウム、鉄などが含まれています。さらに、発酵によって大豆では少ないビタミンB₂が増えるのが特徴です。
おいしい「納豆」の選び方
納豆用大豆には極大粒から極小粒までさまざまな種類があり、「ひきわり」「極小粒」「小粒」「大粒」として販売されています。
納豆としてよく使われるのは小粒や極小粒で、ご飯の粒とちょうどよく混ざり、口当たりがよくなるのはそのためと考えられます。
子どもには、やわらかく食べやすい「ひきわり納豆」がおすすめです。
納豆の調理のポイント
ここで保育園・幼稚園の子どもたちが「納豆」を美味しく食べられるように調理のコツについてお伝えします。給食やご家庭で活かしてみましょう。
- 粘りや香りが苦手な場合
納豆の粘りが気になるときは、ザルに入れて水や熱湯をさっとかけると、糸が少なくなり食べやすくなります。
また、においが強く感じられる場合は、長く煮るとにおいが立ちやすいため、生地に混ぜておやきのように焼く、または短時間で仕上げるなど、調理方法を工夫すると取り入れやすくなります。 - 加熱で酵素や菌はいなくなる?
納豆の菌は熱に強く、汁物程度の加熱ではほとんど残ると考えられています。ただし、長時間煮たり、フライや炒め物のように高温で加熱すると、数が減ることがあります。






納豆の保存方法
次に、納豆の保存方法をご紹介します。
冷蔵保存
納豆は冷蔵庫(10℃以下)で保存し、賞味期限内に食べるのが目安です。熱処理されていないため納豆菌が生きており、10℃を超えると活動が始まり、発酵が進むことで品質に変化が出ることがあります。
冷凍保存
納豆は未開封のパッケージのまま、乾燥を防ぐため冷凍用の保存袋へ。たれやからしを入れたままでも保存できます。保存の目安は1か月程度です。
解凍について
食べるときは、前日に冷蔵庫に移して自然解凍すると安心です。電子レンジで解凍する場合は、中身を耐熱容器に移してから行いましょう。
「納豆」を離乳食に取り入れる時期と硬さの目安
納豆は離乳食初期(5~6カ月頃)から少量を加熱してすりつぶせば与えられます。ただし、無理に食べさせる必要はありません。中期(7~8カ月頃)になると、粒を軽くつぶす程度で少しずつ食べられるようになります。
粒納豆は包丁でたたき、ひきわり納豆はそのままでも与えられます。硬さが気になる場合は刻んで、赤ちゃんの様子を見ながら与えましょう。
保存した食材を離乳食・幼児食に取り入れる場合
赤ちゃんは細菌に対して抵抗力が弱いため、冷蔵保存したものは当日、冷凍保存の場合で1週間を目安になるべく早めに使い切りましょう。幼児の場合でも、冷蔵保存で数日、冷凍保存で2週間以内が目安です。また、食べさせる前には、必ず再加熱してから与えます。
※赤ちゃんの発育・発達には個人差があります。
はじめて与える場合は、平日の医療機関が開いている時間帯がおすすめです。お子さんの様子をみながら、少量から離乳食を進めてください。

こどもに話したい「納豆」の話 ~納豆クイズ!~納豆を混ぜるとどうなる?~
- 色が変わる
- ねばねばが増える
- 味がなくなる
答え:② ねばねばが増える
→ 納豆をよく混ぜると、ネバネバが空気を含んで口当たりがやわらかくなり、より美味しく食べられます。
まとめ
納豆は栄養豊富な大豆から作られ、日本の食生活に欠かせない食品です。
保育園や幼稚園では、刻んだり、ひきわり納豆を使ったりして、ごはんや野菜、汁物に加え、食べやすく工夫しています。
また、納豆の粘りや栄養のはたらきを子どもたちに伝えることで、食べる楽しさも広がります。ぜひ、子どもたちに伝えてみましょう。

「納豆」を使ったレシピのご紹介


