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《舌育2》味覚を育てる「舌育(したいく)」ってなに? - 日々の食卓で楽しむヒント【お家で食育コラム vol.14】

《舌育1》の記事を先に読みたい方は→こちらから

舌育の話になると、よく「出汁」が出てきます。
でも、これには大げさな理由があるわけではありません。

《舌育2》味覚を育てる「舌育(したいく)」ってなに? - 日々の食卓で楽しむヒント【お家で食育コラム vol.14】
《舌育2》味覚を育てる「舌育(したいく)」ってなに?
- 日々の食卓で楽しむヒント【お家で食育コラム vol.14】

なぜ「出汁(だし)」からの話が多いの?

出汁は、味がシンプルで、香りが立ちやすく、
ちょっとした違いに気づきやすいからです。

「今日はなんだか、いつもと違うね」
そんな会話が生まれやすいからです。
ただそれくらいの存在です。

味を、ちょっとだけくらべてみたり…

出汁を飲んでみると…

「ちょっと甘いね」
「しょっぱい気がする」
「今日は、少し苦い?」

そんな言葉が自然に出ることがあります。

こうした感覚は、あとから考えると
五味(甘味・塩味・酸味・苦味・うま味)
と呼ばれているものに近いのかもしれません。

その味で、感じたことを口に出してみる。
それだけで十分です。
こどもにも、ぜひ聞いてあげてください。

インスタントでも大丈夫

出汁というと、
きちんと取らなければいけないように感じるかもしれません。

ですが、インスタントでも もちろん大丈夫。

  • 今日はこの素材で
  • 今日は別のメーカー

いろいろと変えてみると、
それだけでも、味や香りは少しずつ違います。
「昨日とちょっと違うね」
そんな一言が出れば、それでOK。

また、出汁には、いろいろな種類があります。
たとえば、昆布、かつお節、煮干し、しいたけなど。
ひとつだけ使うこともあれば、
組み合わせて使うこともあります。

「今日は昆布かな」
「今日は、かつおっぽいね」
そんなふうに感じるだけでも、十分に味わう体験になります。

出汁の種類(昆布、かつお節、煮干し、しいたけ)
出汁の種類(昆布、かつお節、煮干し、しいたけ)

いつものごはんや水も、立派な体験

多彩な味というと、
特別な食材や、いろいろな料理を思い浮かべがちですが、
実は、いつもの食卓にも十分な体験があります。

たとえば、ごはん
そのまま一口食べてみるだけで、
「今日は、ちょっと甘いね」
「昨日と違う気がする」
そんな声が出ることがあります。

お水も同じです。
冷たい、ぬるい、すっとする。
味がないようで、感じることはいろいろあります。

塩むすびも、わかりやすい存在です。
具がない分、
ごはんの味や、塩の感じ方に自然と意識が向きます。

どれも、特別な準備はいりません。
「いつもの味を、少しだけゆっくり味わってみる」

それだけで、
日々の中に、いろいろな味の体験が生まれていきます。

五味(ごみ)とは? - 人がもともと感じている味の整理

食べものの味は、昔から
五味と呼ばれる5つに整理されてきました。

  • 甘味
  • 塩味
  • 酸味
  • 苦味
  • うま味
五味(甘味、塩味、酸味、苦味、うま味)
五味(甘味、塩味、酸味、苦味、うま味)

といっても、
これは人が自然に感じている感覚を、
あとから言葉にしたものです。

たとえば、
「なんだか甘いね」
「今日はしょっぱい気がする」
そんな日常の会話は、
すでに五味に触れている状態とも言えます。

特別に説明しなくても、
食べていれば、自然と出てくる感覚。
それを、あとから整理したのが五味です。

五味は、教えるものというより「広がりの目安」

五味という考え方があると、
「こんな味もあるんだな」
「いろいろな感じ方があっていいんだな」
と、食べものを見る視点が少し広がります。

甘いものだけでなく、
少し苦い、すっぱい、しょっぱい、うまい。

そうした味に触れる機会があると、
食の好みや感じ方の幅も、
ゆっくり広がっていくのかもしれません。

《舌育2》味覚を育てる「舌育(したいく)」ってなに? - 日々の食卓で楽しむヒント【お家で食育コラム vol.14】

五味は、日常の中ですでに体験している

五味というと、
特別な食材や、難しい料理を思い浮かべるかもしれませんが、
実際には、日々の食卓の中に、すでにあります。

ごはんの甘さ
塩のしょっぱさ
出汁のうま味
野菜のほろ苦さ
果物のすっぱさ

意識しなくても、
私たちは毎日のように、五味に触れています。

まとめにかえて

舌育の実践は、
何かを身につけることではありません。

日々の中で、
少しずつ、いろいろな味に触れていく。

「今日は、こんな感じだったね」
そんな会話が重なっていく。
それが、結果として味覚の幅に広がっていくのかもしれません。

「おいしいね」
その一言を、こどもと一緒に楽しむ。
それが、いちばん素敵な舌育だと思います。

《舌育2》味覚を育てる「舌育(したいく)」ってなに? - 日々の食卓で楽しむヒント【お家で食育コラム vol.14】