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「牛乳」の こどもに話したい!栄養と調理・保存のコツ【食育コラム】

私たちが日頃飲んだり、料理に使ったりしている牛乳。
日本では飛鳥時代に伝わり、当時は健康や病気回復のため、限られた人しか飲めませんでした。

江戸時代には8代将軍徳川吉宗が千葉で牧場を作り、牛を飼い始めたことが酪農の始まりとされています。明治時代になると、牛乳は庶民の間にも広まりました。

保育園や幼稚園では、牛乳を使ったグラタンやスープなどの料理を提供しています。また、チーズやヨーグルト、アイスクリームなど、身近な食品の原料にもなっています。

「牛乳」の こどもに話したい!栄養と調理・保存のコツ【食育コラム】
「牛乳」の こどもに話したい!栄養と調理・保存のコツ【食育コラム】

牛乳の種類

牛乳の原料は搾ったままの生乳です。「生乳100%」と表示されているものには、主に4種類あります。

  • 牛乳
    生乳を加熱しただけ。水や成分の追加・除去はなし。季節によって脂肪分や無脂乳固形分に変動があります。
  • 成分調整牛乳
    生乳の水分や脂肪分などを調整したもの。濃厚タイプもありますが、「牛乳」とは区別されます。
  • 低脂肪牛乳
    乳脂肪分を0.5~1.5%以下に抑えたもの。脂肪を控えたい人向け。
  • 無脂肪牛乳
    乳脂肪分0.5%未満でほぼ除去。脂肪を控えつつ、カルシウムやたんぱく質は牛乳と同じくらい摂れます。
乳製品|「牛乳」の こどもに話したい!栄養と調理・保存のコツ【食育コラム】
乳製品(バター、チーズ、ヨーグルト)

牛乳の旬

夏は牛が多くの水を飲むため、牛乳も水分が多くすっきりとした味わいになります。反対に冬は脂肪分が増えるため、濃厚でコクのある味わいになると言われています。

牛乳の栄養

牛乳には、体をつくる「たんぱく質」や、活動のエネルギーになる「脂質」「炭水化物」、さらに体の調子を整える「ミネラル」「ビタミン」といった五大栄養素がバランスよく含まれています。

とくにカルシウムは不足しやすく、骨や歯を丈夫にしたり、体の働きを助けたりするため、牛乳は大切な栄養源とされています。

おいしい「牛乳」の選び方

牛乳は、乳脂肪分や味の好みで選びましょう。

  • 乳脂肪分で選ぶ
    乳脂肪分が高い牛乳は、まろやかで濃厚な味わいになります。一方、低脂肪や無脂肪の牛乳は脂肪を控えめにでき、ダイエット中でもカルシウムを補給できます。
  • 味の好みで選ぶ
    まろやかな味が好きな人は乳脂肪分の高い牛乳を、さっぱりした味が好みの人は低脂肪や無脂肪の牛乳を選ぶとよいでしょう。また、味つき乳飲料は、気分に合わせて楽しむこともできます。

牛乳の調理のポイント

ここで保育園・幼稚園の子どもたちが「牛乳」を美味しく食べられるように調理のコツについてお伝えします。給食やご家庭で活かしてみましょう。

  • 沸騰させない
    牛乳は加熱しすぎると分離しやすいため、温める際は沸騰させないように注意しましょう。
  • 臭み消し
    肉や魚を下処理する際に牛乳に浸すと、独特の臭みがやわらぎます。

牛乳の保存方法

次に、牛乳の保存方法をご紹介します。

冷蔵保存

牛乳は品質が変わりやすいため、飲む分だけコップに注ぎ、10℃以下で冷蔵してください。開封後は賞味期限に関わらず、できるだけ早め(目安2日間)に飲み切ることをおすすめします。

冷凍保存

開封後すぐに飲みきれない場合は、製氷器に入れて凍らせ、凍ったら冷凍用保存袋に移して口を閉じ、冷凍庫で保存できます。保存期間の目安は1〜2か月です。

解凍について

冷凍後は風味や舌触りがやや落ちるため、加熱してスープや料理に使うのがおすすめです。
凍ったままコーヒーや紅茶に加えることもできます。

保育園給食では、開封当日に必ず使用します。冷凍保存もしません。一度開封した牛乳は賞味期限・消費期限にかかわらず翌日には持ち越しません。

牛乳」を離乳食に取り入れる時期と硬さの目安

牛乳は、生後7~8か月頃の離乳食中期から少量ずつ取り入れることができます。ただし、そのまま飲ませるのではなく、必ず加熱調理したものを使いましょう。おかゆやスープに混ぜると、いつもの離乳食に加えやすく便利です。

保存した食材を離乳食・幼児食に取り入れる場合

赤ちゃんは細菌に対して抵抗力が弱いため、冷蔵保存したものは当日、冷凍保存の場合で1週間を目安になるべく早めに使い切りましょう。幼児の場合でも、冷蔵保存で数日、冷凍保存で2週間以内が目安です。また、食べさせる前には、必ず再加熱してから与えます。

※赤ちゃんの発育・発達には個人差があります。
はじめて与える場合は、平日の医療機関が開いている時間帯がおすすめです。お子さんの様子をみながら、少量から離乳食を進めてください。牛乳はアレルギーが出やすい食品のため、特に注意が必要です。

離乳食に取り入れる時期と硬さの目安|保存した食材を離乳食・幼児食に取り入れる場合

こどもに話したい「牛乳」の話 ~牛乳はどこで作られるでしょう?~

  • 山の上
  • うみの中
  • 牧場(ぼくじょう)

答え:③ 牧場
⇒ 牛が草を食べて、牛乳を作ります。

まとめ

牛乳は栄養バランスに優れ、料理やおやつにも幅広く使える食品です。保存方法や加熱のコツを守ることで、離乳食から幼児食まで安心して活用できます。

初めて与える際やアレルギーのリスクには十分注意し、少量から始めて、子どもと一緒に楽しく牛乳のある食卓を楽しみましょう

牛乳」を使ったレシピのご紹介

「りんごとレモンのマフィン」お母さんの味・昭和の和食(食育レシピ)
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