弊社が、幼稚園・保育園・こども園で実施している「食育プログラム」のひとつで、一番人気の「手づくり味噌づくり教室」をWebで特別に公開いたします!(“米 味噌”の作り方です)
世界一カンタンで、洗い物も出ませんので、家族みんなで一緒に楽しみながら「手づくり味噌」にチャレンジしてください。
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世界一カンタン!「手づくりみそ」の材料
【手づくりみその材料】
●大豆の水煮… 2袋(合計300g)
●米麹… 150g
●塩… 60g
●チャック付ポリ袋… Mサイズ 1枚
材料についてのQ&A
「食育プログラム」で「味噌づくり教室」を実施する際に、よくいただく質問をまとめました。
- 大豆の水煮は、どこで買えますか?
⇒普通のスーパーで手に入ります。売り場は、野菜コーナー、または煮豆、豆腐類、佃煮のコーナーの近くに置かれている場合が多いです。 ※価格は120円~160円ぐらいです。 - チャック付ビニール袋のサイズは?
⇒Mサイズがちょうどいいです。しっかりしものをお選びください。 - 塩は「食卓塩・テーブルソルト(精製塩)」か、「天然塩(自然塩)」どっちがいい?
⇒どちらでも大丈夫です。ご家庭にある場合は、天然塩をお使いください。 - 「生米麹」と「乾燥米麹」どちらがいい?
⇒「乾燥米麹」を使ってください。
なぜ、こんなに簡単な「手づくり味噌の作り方」を考えたか?
弊社では、日ごろからたくさんの園児さんやその保護者様と「食育のプログラム」を開催しています。
その一番人気のプログラムが「手づくり味噌教室」なんです。
その際、数十人以上の参加者がいる場合が多いため、キッチンや食器類などの設備が整えられません。
結果、「できるだけ簡単に」と考えたのが この「手づくり味噌教室」です。
誰でも簡単に楽しんで作ることができますので、ぜひみなさんもトライしてください!
【世界一カンタンな味噌づくり】はじめましょう!
最初に、しっかり手を洗ってください。
1. “米麹”と“塩”を合わせて、「塩切り麹」をつくる ~米麹の一粒一粒に塩をまぶすように丁寧に~
“米麹”と“塩”をチャック付ポリ袋に入れて、よーく混ぜ合わせます。※米麹と塩をしっかり揉みます。
※米麹の一粒一粒に塩をまぶすように丁寧に。 ⇒この工程を、「塩切りをする」と言います。
“米麹”と“塩”を最初に合わせることで、こうじ菌以外の菌を寄せつけないようにします。
※「塩切り」を行うのは、こうじ菌がよく働ける土俵をつくってあげることが目的です。
2. “大豆の水煮” 2袋をつぶす ※封は開けずにそのまま上からつぶします!
続いては、“大豆”をつぶす作業です。
封を開けずに、袋の上から大豆の「つぶ」が完全に無くなるまで、丁寧に何度もつぶします。
※手が疲れたら体重の軽いお子さんに足で軽く踏んでもらってもいいかもしれません。
3. 「塩切り麹」が入ったチャック付ポリ袋に「つぶした大豆」を入れてしっかり混ぜる
“大豆の水煮”がつぶれたら、“米麹・塩”が入ったチャック付ポリ袋に“大豆の水煮”をうつします。
そのチャック付ポリ袋に少し空気を入れ、しっかり閉めてから、さらにさらに手でもんで、“大豆、米麹、塩”を混ぜこんでいきます。
麹とつぶした大豆が完全に混ざり切るまで丁寧に揉んで混ぜます。
4. 袋からしっかり空気を抜いて「封をして完成です」
チャック付ポリ袋の中の空気を抜きながら全体を平にしてチャックを閉めます。
※チャック部分が汚れている場合は閉める前にアルコールでふき取りましょう。
【保管】味噌は冷蔵庫の「野菜室」で約6ヶ月間 発酵させます
手づくり味噌は、秋から冬にかけて仕込みましょうと言われていますが、冷蔵庫の「野菜室」にみそを保管する場合は、一年中、いつでも大丈夫です。
※約6ヶ月で食べられるようになります。
【完成】約6ヶ月後、色が濃くなり味噌の香りがしてきたら食べられます!
味見をして、好みの味になっていたら完成です。
※さらに味に深みを出したい場合は、さらに2~4ヶ月ほどそのままにすることをおすすめします。
完成したら、そのまま冷蔵庫で保存しましょう。
こんなときはどうする?
味噌に“カビ”ができてしまった時
「野菜室」でみそを保管した際は、ほとんどカビが生えることはありませんが、以下の場合は対処してください。
- 白いカビができた場合 … 産膜酵母なので大丈夫です。※そのままにしてください。
- 黒・青などのカビができた場合 … 清潔なスプーンでカビを取り除き、その部分に塩を振ります。
※アルコールでパックの入口を消毒してから空気を抜いて再度 封をしましょう。
“チャック付ポリ袋” がふくらんできた時
発酵の段階で袋が膨らんできても、炭酸ガスなのでそのまま放置で大丈夫です。
パンパンになったら抜いても良いですが、基本そのままでOKです。
みそ(味噌)の豆知識
味噌の種類について
味噌は「原料」「色」「味わい(辛さ・甘さ)」などで分類できますが、「原料」で分類をすると味噌には4種類あります。 ※販売されている商品の後ろにある食品表示(一括表示)の「名称」に書かれています。
※この記事で紹介している味噌の作り方は、「米みそ」になります。
- 米みそ … 米に麹菌をつけた“米麹+大豆+塩”で作るみそ(全国)
- 麦みそ … 大麦を使用した“麦麹+大豆+塩”で作るみそ(主に九州)
- 豆みそ … 大豆に麹をつけた“豆麹と塩だけ”で作るみそ(愛知・岐阜・三重)
- 調合みそ …「米みそ」「麦みそ」「豆みそ」を2種類以上混ぜた味噌のこと。また、複数の麹を混ぜて作られたみそのことで「合わせみそ」とも言います。好みの味噌をブレンドしたり、具材に合わせてみそを選ぶなど楽しみ方は無限にあります。
麹菌は「国菌(こっきん)」
まず国菌とは、日本を代表するものとして選ばれた菌のこと。麹菌(こうじきん)のことです。
2006年10月12日に、日本醸造学会大会で麹菌(Aspergillus oryzae=アスペルギルス・オリゼ)が国菌に認定されました。麹菌は身近なさまざまな食材に利用されており、ユネスコ無形文化遺産に認定された日本食の奥深い味わい・多様性は、まさに麹菌のおかげといっても過言ではありません。
麹菌には様々な種類があります
- 黄麹菌(アスペルギルス・オリゼ)…「味噌」「醤油」「清酒」「みりん」「酢」「甘酒」など幅広く使用されています。
- 白麹菌(アスペルギルス・カワチ)…主に焼酎の製造に使用されます。
- 黒麹菌(アスペルギルス・アワモリ)… 泡盛や焼酎の製造に使用されます。
- カツオブシ菌(アスペルギルス・グラウカス)… 鰹節の製造に使用されます。
麹菌のはたらきについて
麹菌は日本をはじめ湿度の高い東アジアや東南アジアに生息するカビの一種です。カビといっても麹菌に毒性はなく、私たちの生活に良い働きをしてくれるカビです。こうした良い菌の仲間には乳酸菌やビフィズス菌、納豆菌、キノコ菌、酵母菌などがあります。
たとえば、麹菌は味噌の原料である大豆や米を分解して糖やアミノ酸を作り、酵母のエサとなることで発酵を促します。
また、麹菌にはたんぱく質分解酵素(プロテアーゼ)、でんぷん分解酵素(アミラーゼ)、リパーゼなどの酵素が含まれており、これらが発酵や熟成の過程で味噌の特徴である色や香り、味を形成します。
「味噌」「醤油」「酒」「みりん」など、私たち日本人の食事に欠かせないものが麹菌なしには作れないということを知ると、まさに「麹菌」は国の宝・・・「国菌」というのもうなずけますね。
世界で一番カンタン!大豆の水煮をつぶして塩と麹をまぜるだけ! 大人気の「手づくりみそ教室」Webで特別公開します【お家で食育コラム vol.5】